寒風干しで旨味を凝縮 日本海を代表する冬の恵み
冬の日本海に到来するハタハタは庄内ではなじみ深い魚です。近年では漁獲量が激減し、高級魚となりつつあります。大ぶりな雄のハタハタを一昼夜寒風にさらし、旨味をギュッと凝縮させたのが「ハタハタ一夜干」です。
日本海の荒波で育ったハタハタは身が引き締まり弾力のある噛み応え。さっと炙れば食欲をそそる皮の香ばしさとハタハタ独特の旨味が口いっぱいに広がります。骨が少なく身離れが良いので食べやすく、2尾ずつ小分けになっているので、冬の味わいを少しずつお楽しみいただけます。
雷鳴とどろく海の荒れる日に、大群で産卵のため浅瀬に押し寄せるハタハタ。別名漁師泣かせの『雷魚』とも呼ばれています。また、冬の食べ物が少なくなる季節に漁獲されるところから「神が授けてくれた魚」という意味で「鰰」とも書かれます。
庄内地方では、毎年12月9日の大黒様のお年夜に、豆ご飯や豆なますなどまめづくしの料理とともに旬のハタハタの田楽を供える風習があります。
庄内の食文化に根付いてきたハタハタを一夜干しでご堪能下さい。