【試食レポート】アルケのオリジナルおせち〔6寸〕~まるでコース料理!いつまでも食べ続けられるおせち~

こんにちは、清川屋の栗原です。
2020年の新作、「アル・ケッチァーノ」とコラボしたおせち
アルケのオリジナルおせち [6寸サイズ]
を試食しました!その時のレポートをお届けします。
 
○一の重から三の重、全部で一つのコース料理になっていた!
 
実は最初・・一の重を食べた時、
あれ?ちょっと薄味のものが多くて、ものたりないかも・・と感じたんです。
インパクトの強いものが、少ない?と・・
 
でも、二の重、三の重と食べ進めていき、その理由がわかりました。
一から三、全部で一つのコース料理になっていたのです!
 


 
爽やかな素材の味わいが印象的な一の重、
魚介の豊かな風味と意外性のある組み合わせにおどろく二の重、
米沢牛・猪・牛タン・鶏・フォアグラ・・贅を尽くした世界のお肉祭りのような三の重。
 
音楽に例えるなら、静かな前奏の第一楽章(一の重)から、
軽やかにテンポを刻み、印象的な音を時折聞かせてくれる第二楽章(二の重)
そして、最高潮、大盛り上がりの第三楽章(三の重)!!
 
そして、そのあとは、ぐるぐると永遠に一、二、三、一、二、三・・と
味の変化、強弱を楽しみ続けることができる。
このお重だけで、ずっと食べ続けていられる作りになっている!
それに気づいたとき、このおせちの魅力を理解した気がしました。
 
 

ぜひ、奥田シェフが仕掛けた 一の重、二の重、三の重の世界観を
トータルで堪能していきただきたいのですが、
あえて、私が印象に残った味わいを
ちょっとだけ上げさせていただきます。
 
 

○一の重
 
なんといっても 
「イワナの黄金イクラの下にレモンのパンナコッタ」
 
黄金のイクラの色鮮やかさもさることながら、この2層をあわせて口に入れた時に
広がるふわ~っとしたコクと爽やかさと甘さと・・・
表現するとしたら、「この味わいは表現できません」がふさわしい。
ぜひ、食べて、いえ体験してみてみてほしいです。

 
 
○二の重
 
素材の掛け合わせとしてインパクトが一番だったのが
「庄内在来野菜藤沢カブの甘酢漬けとその汁に漬け込んだ石巻のフカヒレ」
高級食材のあのフカヒレを、漬物の汁につける・・・
一体どういうタイミングで思いつくんでしょう?!
ザク、ザクっとした赤かぶと一緒に、トゥルンとしたやわらかなフカヒレを口に入れた時の
食感の楽しさ、甘酢でつけた、風味の爽やかさ!
気づくと、三の重のお肉・カブ、お肉、フカヒレ・・
というパターンで何度も行き来していました^^;口休めとしても効果的でした。
 
もう一つ、素材の掛け合わせとしては
「白いんげん豆と手長エビ」
やさしさ×やさしさ=コクのあるやさしさ!
という掛け算にしみじみと驚きました。
普段、白豆がちょっと苦手で、ひとかじりしたら残してしまうのですが
生まれて初めて、白豆をこんなにおいしい、おいしいと食べました。
エビと合わせた時の味の奥深さは、一体なんなんでしょう・・
 
 
○三の重
 
まずは「岩手のホロホロ鳥のバルサミコ焼とフォアグラと庄内軟白葱」
一般的にフォアグラといえば、
焼かれた状態で温かなソースがからんでプリプリとろりとしたものが多いと思うのですが、
冷蔵のおせちなので、これは少し冷たく、しっとりずっしりとした状態。
「おいしいのかな?」とちょっと不安に思いながら口の中に入れると・・
噛んだそばから、口の中の温度でフォアグラが溶け出し、
その瞬間にふわ~~~っつと、鼻に広がるゆたかな香り!
 
実は、レンジで少し温めても食べてみたんです。
そうすると、プリップリのとろける食感になり、それはそれでとっても美味しいけれど、
風味は、温める前のものの方が広がりが強く感じられました。
これぞ奥田シェフのマジック?
冷蔵おせちとして、このまま食べた時に、美味しくなるように、計算されているのかと・・
やられた・・!という気持ちになりました。
 

三の重は、可能であればすべての品目について語りたいのですが・・
個人的に、一番はまったのは、「猪の赤ワイン角煮」
脂身もろとも口に入れると、口の中の温度でとろりととけて・・
その時に広がるプルーンのようなレーズンのような風味が、とってもフルーティ。
レーズンや干し柿、バターサンドなどがお好きな方におすすめしたい品でした。
 
長くなってしまったのですが・・
 
三の重で、もう一つ語っておきたいのが、
贅沢なお肉の中に一つだけ鎮座する、お豆。
「最上在来野菜 漆野インゲンの甘煮」です。
 
お重をあけたとき、「なんで、豆?」と不思議に思われる方が多いのではないかな、
と思うくらい、正直見た目は地味な品。
例えるならば、ベンツとフェラーリとランボルギーニ(お肉が高級なので・・^^;)
が並んでいるところに、軽がポツンと入っているような感じ。
どうしてまぎれちゃったの?という印象です。
 
でも、このお豆が・・・。
全てのお肉たちの味わいを、その合間合間に絶妙にサポートしてくれる、
なんともいえない「名脇役」!
 
昭和の俳優で例えるならば・・・
いえ、長くなるのでやめておきましょう(笑)
そんな語りをしたくなってしまうような、味のある存在でした。
 
 
* * * * 
 
 
このおせちを食べるときに、
ぜひ、心にとめておいていただきたい!と思ったことがあります。
それは、「下の方にしかれた食材やソースも、必ず合わせて召し上がって下さい」
ということ。
 
どうしても、発送をする関係上、ソースなどはカップの下の層としてしかれているものが多いです。
でも、このおせちの魅力は、一つのカップの中にある食材を、
あわせて一緒に食べた時に、最高の状態で花開きます。
合わせて食べて、なるほど・・こうきたか!という驚きがあるので、
ちょっとお行儀は悪いかもしれませんが、
下まで食材を探して、あわせて召し上がってくださいね。

 
 
もちろんお酒も合わせたくなります。
おすすめは辛口の白ワイン・・
 
でも、もしかすると 純粋なお水だけ、が一番いいのかもしれません。
一つ一つが、想像をちょっと超えてくる風味。
そして味わいも豊かで繊細なので
お餅で膨れたお腹で、酔っぱらいながら、他のおつまみも食べながらでは、
本当にもったいないんです><
 
 
30センチ四方に満たないお重の中に、
こんなにも深く豊かな世界がある。
私には、まだまだ知らない世界がたくさんある。
どうして家の中にばかりいるんだろう?
もっと、世界を知らなくっちゃ!!!
と、なぜか人生にまで思いをはせてしまった、
アル・ケッチァーノのおせちでした。
 
ぜひ、新しい年を迎える大切な日に、
ゆっくりと、食の喜びを堪能いただきたい・・
心からおすすめする、おせちです。