12月4日、朝日町で無袋ふじを作って40年、清野さんのりんご畑を訪ねました。
朝日町和合平地区は「無袋ふじ」の発祥の地。無袋ふじとは、実に袋をかけないで育てることで、日光が年中実に当たるので甘みが増すのが特徴です。
今日で収穫が全て終わるとのことで、最後の収穫地である山の一番上の畑で収穫を撮影させていただきました。
畑についてびっくり!樹に葉っぱがほとんどついていない!
雪が舞い散る12月、葉っぱは既に散り落ちて、枝が今にも折れそうになるほどりんごがぎっしりぶら下がっている状態。
葉がないので枯れているようにも見えてしまい、これで本当に美味しいりんごが育っているのかドキドキ・・・
「これが本当に美味しいりんごの収穫時期なんだよ。みんな秋口の早いうちに収穫してしまうけれど、それは早く出荷すればするほど値段が高く売れるからさ。本当に美味しいりんごは今なんだ。」と語る清野さん。
清野さんのりんごの収穫は、和合平のりんご農家の中でもかなり遅い方。それでも美味しいりんごにこだわり、完熟になるまでじっと待ち続けます。「この時期になるとりんごが樹になったまま凍ることもあるよ。凍った状態は実がもろいから触れないんだ、太陽が出て実が溶けるまで収穫できないこともよくあるよ」と笑います。
収獲したりんごは、傷や大きさ、色合いなどを見ながら3種類のコンテナに選別して詰めていきます。中でも一番色がいいりんごの入ったコンテナが清川屋用です。
「清川屋さんのは、これからもう一度選別するよ」という清野さん。これで十分綺麗ですが何か問題があるんでしょうか?と尋ねたところ、「清川屋さんのは蜜入りの一番いいところのだけ届けたいから、ここからさらに蜜入りとそうでないのを仕分けるんです。清川屋に出せるのはうちのりんご全体の約1割ぐらいだと思う。」と言われて驚き!
お手製の蜜入りんご判別機(勝手に命名)。りんごの下に灯りを当てると、透けて見えるのが蜜入りりんご。清野さんは手のひらで転がすだけで蜜入りかどうか判断できるのだそうですが、それは名人だけの特技なので他の人はこの判別機で選別していきます。
剥いてみるときれいな蜜色~♡
さらに驚いたのが食感。普通のふじりんごと明らかに違う!
普通のりんごが「シャリッ・サクッ」なら、ここのりんごは「ジャクッ!・バリッ!」といった感じ。(分かりますでしょうか^^;)
食べてみるとリピーターが絶えない理由がよく分かりました。
収獲もようやく終わり、これから本格的に出荷作業に入ります。
毎年大変お待たせしておりますが、こんな感じで清野さん、頑張っていいものを詰めておりますのでもうしばらくお待ちくださいませ。
(余談)
「せっかくだから収穫してみる?」と収穫体験させていただきました。
人差し指と親指でしっかり持って、枝に当たると実が傷つくので枝に触れないよう慎重にもぎ取ります。
写真では見えませんが、地面は山の斜面で、さらに連日のみぞれ雪で相当なぬかるみとなっており、足元がおぼつかずあえなく5分程度でリタイア^^;
清野さん、お忙しいところありがとうございました。