鯛や亀、稲穂やウサギ・・・華やかで立体 的な造形が目を惹く「飾り菓子」。
酒田は 北前船の寄港地として栄え、上方の交易品と文化が根付きました。
その中の一つが離人形、そして飾り菓子です。
飾り菓子は粉と砂糖などを混ぜて木枠に押し固め、食紅で彩色したお菓子ですが、
酒田御菓子司小松屋は、両面木枠を用い立体的な菓子を作ることで、独自の飾り菓子を生み出しました。
鯛の鱗や貝の裏など見えないところまで表現された姿に、
栄華を誇った湊町の贅と雅への追求が感じられます。
小松屋は2019年に180余年の歴史を閉じましたが、
この度観賞用の「工芸菓子」として復刻し ました。
食用ではないため、雛人形のお供え物や季節折々のお飾り物として永くお使いいただけます。