さくらんぼは、今①〈8/22産地情報〉

「収獲が終わったさくらんぼ畑は今、どうなっているのだろう

「収穫前のさくらんぼは毎年見に行っているけれど、収穫後のさくらんぼ畑は、今どうなっているんだろう?」
とあるスタッフの素朴な疑問から始まった、収穫後からのさくらんぼ畑。さくらんぼ産地情報と言いつつ、さくらんぼの実が一切出てこないという内容になりますが、ぜひお付き合いください。

なんとなく予想はつくかと思いますが

2023年8月22日、さくらんぼ畑は見た目、林です。

「今さくらんぼで何してるかって?草刈りしかしてないよ」…と、事前に電話で言われていたので予想通りと言えばそうなのですが、さくらんぼの実がついていないとちょっと寂しい風景です。

テントのビニールがないので青空がまぶしい

Q:「8月は何をしているのでしょうか?」
A:「草刈りと、草刈りと、草刈りだぁ~」

「収獲が終わると、テントのビニールを取って肥料をまけば、あとは草刈りばっかりだぁ。草刈りの頻度も2~3週間に1回ぐらいだねえ。桃とか梨とかの収獲で忙しくてさぁ。冬になるまでそんなもんだ。」

さくらんぼ農家さんで、さくらんぼだけを作っている方は極めて稀です。ほとんどの方は桃やぶどう、洋梨にりんごなど様々なものを育てています。今はちょうど桃の収獲最盛期のため、そちらでてんてこ舞いの様子。

とはいえ、さくらんぼ畑をほったらかしにできるわけでもなく、定期的に草刈りは必要なのだそう。草刈りが大変なら除草剤でも撒いたら…と思いましたが

「さくらんぼは、今は樹が栄養を貯めているところだよ。刈った草を置いておけば樹の肥料になるし、雑草は保水にもなるから、適度に草刈りをするのが良いんだよ。」完全に雑草がなくなったら土が乾燥しすぎるからダメだよ、とのこと。雑草も一役あるのですね。

ゴーカートのような草刈り機。広域はこれで狩り、狭い所は手動草刈り機で作業します

実はさくらんぼに欠かせない、あの名脇役は今

「畑の真ん中にあるあれ、地バチの巣だよ。さくらんぼの花を受粉してくれるやつだ。」と農家さんに指をさされたのは、金網のついた…土管?

土管が3つおいてあるように見えます

「あの中にある筒の中に卵産んで、孵ったハチがサナギになって眠ってるのさ。筒の入口に土が詰まっているのが、中にハチが生きている証だよ。この時期、サナギを食べちゃう鳥がいるもんでね、食べられちゃうと困るから、金網をかけて鳥が巣に入らないようにしているんだ。」とのこと。

近づいてみると、確かに入口に土が詰まっている竹筒がいくつかありました

農家さんは地バチと言っていましたが、調べてみると「マメコバチ」という日本に昔から住んでいるハチの一種だそう。

マメコバチの姿は来年の春までおあずけ(この写真は春先に撮影したものです)

マメコバチは、さくらんぼの花が咲くころに孵化し、花の受粉を手助けしてくれる大切な存在。こうやって巣を大事に守ることで、来年のさくらんぼに向けて準備を進めています。

見えにくくても、来年に向けて生長しております

実はさくらんぼの樹自体も、来年に向けて着実に生長中です。

「このちっちゃいのが花芽。来年花が咲いて、さくらんぼの実がなるところだよ。今は葉っぱの所で栄養をたくさん作っているところでさ、葉っぱで作った栄養が、最後にはこの芽にいくことで実が大きくなる。今は小さい花芽も、秋になると今より倍ぐらいの大きさになるよ。」

小さな芽はまだ3ミリほど。これがあの美味しい果物になるのかと思うと不思議な気持ちです

さくらんぼの実が生ってなくても、さくらんぼはしっかり元気に育っております。来月、またお伺いしますね。

「おう、でも来月もやってることは草刈りだけだよ?」
…果たしてこの産地情報は(絵的に)続くのか!?、乞うご期待ください。

この日も気温36度の炎天下。暑い中でも頑張ってます。

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