<6/22更新>2024年 山形さくらんぼの状況と清川屋が「今」できること

こんにちは、清川屋です。
2024年のさくらんぼシーズンは長年さくらんぼ販売に携わってきた私たちでも初めて経験する、自然を相手にしていることの大変さを痛感する年となりました。

双子果・高温障害のダブルパンチ…
苦難の連続の2024年、お客様の声が新たな突破口となりました

「2024年は苦難の連続」…本当ならこんな表現はしたくないのですが、現実、山形のさくらんぼ農家さんやさくらんぼに携わる企業にとって非常に苦しい年と言わざるを得ない状況にあります。

昨年の猛暑の影響で規格外の双子果が大量発生、山形県全体のさくらんぼの収穫量が平年より少ない見込みということで、産地入りを早め計画数確保のため農家さんと直接の打ち合わせを重ねていた清川屋さくらんぼ担当スタッフ。
ですが、収穫がはじまってからの一番大事な時期に6日間連続の真夏日となり、県内全域で高温障害が発生…過熟した(「うるみ果」と呼ばれます)、またすぐに過熟しそうな状態のさくらんぼが増加し、清川屋の出荷基準に耐えうるさくらんぼの確保が難しくなってしまいました。

「双子果」「うるみ果」ともに通常はお客様にはお届けできない規格外品=廃棄するさくらんぼです。
しかし、今年は規格外があまりにも多すぎる。
一年間、農家さんが大切に大切に育ててきたさくらんぼ。なんとかしたい。こんなとき、清川屋が今できることはなんだろう…
そんな時、背中を押してくれたのが「お客様の声」でした。

背中を押してくれたのはお客様からの率直な声でした

清川屋では日頃からXやInstagram、LINEといったツールでお客様と相互にコミュニケーションを図っています。
今回も生産者さんのリアルな現状を知ってほしい、という想いから、6月18日に公式Xにて以下の投稿を発信しました。

上記の投稿は100万以上閲覧され、「食べられるものならほしい」「規格外も販売してはどうか」といった好意的な返信を何件も頂戴しました。

また、LINEでは無作為に選んだ1000人の読者様に対し、規格外さくらんぼの活用に関するアンケートを実施。ご協力くださった読者様からは、やはり「規格外でも食べられるものは購入したい」というご意見を多数頂戴しました。

廃棄するなんてもったいない。何とかしたいという想いは同じ。
お客様からの声に背中を押され、「双子果さくらんぼ」と「過熟さくらんぼ・はじきさくらんぼ」の活用方法を模索することとなりました。

双子果さくらんぼ
(綺麗ですが規格外のため廃棄)
柔らかいためはじかれたさくらんぼ
(輸送に耐えられないため廃棄)

清川屋の取り組み① 双子果さくらんぼの限定販売

山形県内で大量発生している規格外さくらんぼ「双子果さくらんぼ」。
このさくらんぼはユニークな形状ゆえに規格外とされているもので、「うるみ果」のように熟しすぎていたり、傷がついてはじかれた品ではありません。

とはいえ、「双子果さくらんぼ」は通常のさくらんぼに比べると実割れをする可能性も高く、実と実の間が傷みやすい懸念もあります。
これまでギフト品質のさくらんぼにこだわりを持ち販売してきた清川屋。状況が状況とはいえ、規格外品を取り扱うことに抵抗がなかったといえば嘘になります。
そこで、農家さんも正規品のさくらんぼで手いっぱいなところ、なんとかお願いをし、できるだけ品質の良い「双子果さくらんぼ」を確保。いびつな形状でも配送に耐えうるよう、比較的果皮がしっかりとした紅秀峰に限定して選別を行い、数量限定で取り扱うこととなりました。

〉こちらのブログで詳しい販売の経緯についてお知らせしています


紅秀峰 双子果さくらんぼ1kg

「双子果さくらんぼ」は規格外品ですが、うるみや傷みによるはじきではなく、形状の規格外さくらんぼです。
極端にいびつなものははじき、市場に出せる基準に選別したものをお届けします。
2つ入った種の様子、独特のかわいらしい形などを 楽しみながら味わっていただければ幸いです。


おかげさまで初回販売分、第2回ともに開始1時間で完売。
今後も入荷次第販売するかたちで「双子果さくらんぼ」の販売を継続してまいります。
※ご興味のある方はぜひ「予約開始お知らせメール」にご登録ください。在庫がついたタイミングでお知らせが届きます。

清川屋の取り組み② 過熟さくらんぼ・はじきさくらんぼの活用

これまでも清川屋では、県内の一次加工業者さんの山形さくらんぼ原料を積極的に使用した製品開発を行ってきました。
現在、県内の農産物に関わる事業者さんや県庁さんとも今年のさくらんぼの状況を受けてそれぞれができることを模索していることが聞こえてきています。

私たち清川屋では自社で取り組みが出来ることとして、


②ー1 過熟さくらんぼを加工用さくらんぼとして利用する

検討を重ねた結果、自社工場で加工用さくらんぼとして利用し取り扱っていくことで製品を生みだすことが将来的に自社工場で可能であると判断しました。

そのためには工場の加工環境なども整えていく必要もあり、今年すぐに加工用さくらんぼで何か製品を生み出すという事は難しい部分もあるため、まず手作業で種取りを行い、シロップ漬けやコンポートの制作といったすぐに実現が可能な事から取り掛かっております。

製品が完成次第、清川屋の店舗カフェメニューなどで提供を開始予定です。

詳細に関しては改めてご案内させて頂きます。


②-2 はじき規格のさくらんぼの販売に向けた体制作り

はじきといえどお代を頂き、お客様へお届けするもである以上は一定の選別を行っていくことも必要な事だと考えています。

現在、今年のさくらんぼのご予約を頂いた販売者という立場の現場は、供給が追い付かない事によるお客様への対応で、農家さんの現場も大混乱している状況です。

今の状況下でもしっかりとした品質のものを一人でも多くの方へ届けようと、必死にさくらんぼに向き合っている中で、すぐに販売できるはじきさくらんぼも選別していくという作業にも取り掛かれない状況です。

現場が混乱しているという状況は、私たち清川屋も例外ではありません。

さくらんぼ農家さんの現状を把握した上で、お客様一人一人に電話をかけ事情を説明した上での出荷キャンセルの対応や対応する人員不足による調整などに追われてしまっている状況から、全てのお客様への対応が完了次第、来年の販売用はじきの段取りに向けて整えていきます。

農家さんが生育して下さったさくらんぼを最大限活用し、皆さんに喜んでもらうことが出来るよう今後も取り組んでいきます。



農家さんとお客様、これからも共に

LINEにてさくらんぼに関するアンケートをお願いした際、任意で農家さんへのメッセージを募ったところ、たくさんの素敵なメッセージをお寄せいただきました。
アンケートにご協力いただいたLINEのお友だちの皆様、ありがとうございました。
スタッフも胸が熱くなったメッセージの数々、一部を抜粋してご紹介させていただきます。

<2024年のさくらんぼご予約のお客様へ>

佐藤錦・紅秀峰の収穫時期が重なり早まった今年、2品種の出荷が同時進行で進んでいます。6月中には全てのお届けが終了する見込みです。紅てまりの収穫も早まり6月末~お届け開始となる予定で出荷に向けて最終準備中です。

清川屋では、数少なくなった品質の良いさくらんぼを確保するべく日々奔走しておりますが、どうしても、一部のご予約いただいた品について、収穫ができず手配ができない状況が発生しております。
現在、一人一人のお客様へ順に対応を行っております。期待を裏切ってしまうような状況に心よりお詫び申し上げます。 清川屋からのメール等をご確認いただきますと共に、お電話等が来た際はぜひ応答いただけますよう、心よりお願い申し上げます。

この記事で紹介した商品はこちら

紅秀峰 双子果さくらんぼ(規格外品)1kg

2024年は規格外品の「双子果(実が2つくっついて生育したさくらんぼ)」が大量発生。通常廃棄してしまう双子果ですが、手間暇をかけ真剣に向き合ってきた農家さんたち、その想いを少しでも汲み取りたい・・と数量限定で販売いたします。

★収穫され次第の販売となりますので、「予約開始お知らせメール」の登録がおすすめです!

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